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ELFSEED ロールtoロール式無電解ニッケルめっき装置採用実績について

総合研究所 開発統括部

システム開発部 篠崎 裕規雄 Yukio SHINOZAKI 

はじめに

 FCCLに使用されるポリイミド(以下、PI)へのシード層形成プロセスにおいて、当社では高価なスパッタリング法の代替技術として、安価な無電解めっき法を用いたELFSEED(エルフシード)を製品化しています。また、PIフィルムにあらかじめスルーホールを形成し、本プロセスを用いて、フィルムの表裏およびスルーホール内部を同時にメタライズする先孔工法によって、FPCの軽薄短小化と大幅な工程削減による低コスト化を実現できることを報告1)しており、2014年には当社顧客のFPCメーカーに先孔工法を用いた枚葉基板の量産に採用されました。その後2)さらなる生産性向上を目指して、2015年より「FPC戦略プロジェクト」として全社で本プロセスを用いたロールtoロール式装置の開発に取り組んだ3)結果、Compass Technology Co. LTD.様から「ELFSEED(エルフシード)」無電解ニッケルめっき用ロールtoロール式装置と無電解ニッケルめっき後のアニーリング用ロールtoロール式装置を受注し、この度納入が完了しましたので報告を致します。

特長

 

 本プロセスにて作製したFCCLはPIフィルムと導体層の接合界面が極めて平滑なため微細回路形成に有利な特長を持っており、薄膜フィルムへの対応も可能であることからFPCへの軽薄短小化に寄与することができます。

 一般的に厚さ:12.5μmのPIフィルムのように非常に薄いフィルムは取り扱いに注意が必要ですが、今回開発した装置はフィルムのしわやキズを発生させることなく、PIフィルム表裏均一に無電解めっき膜の形成が可能となります。この他付帯設備として、各処理槽の薬液濃度を管理する当社製品である自動分析管理装置(AUTO PRO Fit)を搭載、各処理槽の自動分析と安定補給を実現し、めっきプロセスと設備のトータル提供をしています。

 

無電解ニッケルめっき槽(右から左へフィルム搬送中)

 

ロールtoロール式無電解ニッケルめっき装置(フィルム巻取中)

 

 本プロセスにて作製したFCCLはPIフィルムと導体層の接合界面が極めて平滑なため微細回路形成に有利な特長を持っており、薄膜フィルムへの対応も可能であることからFPCへの軽薄短小化に寄与することができます。

 一般的に厚さ:12.5μmのPIフィルムのように非常に薄いフィルムは取り扱いに注意が必要ですが、今回開発した装置はフィルムのしわやキズを発生させることなく、PIフィルム表裏均一に無電解めっき膜の形成が可能となります。この他付帯設備として、各処理槽の薬液濃度を管理する当社製品である自動分析管理装置(AUTO PRO Fit)を搭載、各処理槽の自動分析と安定補給を実現し、めっきプロセスと設備のトータル提供をしています。

 

無電解ニッケルめっき槽(右から左へフィルム搬送中)

 

ロールtoロール式無電解ニッケルめっき装置(フィルム巻取中)

おわりに

 Compass Technology CO., LTD.様による生産ではPI上へのダイレクトめっきの採用により超微細回路COFの製造が可能であることを確認することが出来ました。今後もより一層の市場定着を目指していける様、努めてまいります。ご検討の際はぜひともお声がけをお願い致します。

参考文献
1)高徳誠、福本ユリナ、中丸弥一郎:JCUテクニカルレポート97号(2015)
2)高徳誠、中丸弥一郎、篠崎裕規雄:JCUテクニカルレポート99号(2016)
3)FPC戦略プロジェクト:JCUテクニカルレポート100号(2016)
4)配線板製造技術委員会:エレクトロニクス実装学会誌,20, (1), 15 (2017)
その他記事

JCUテクニカルレポート 106号 2019年8月