経営者からのご挨拶

株主・投資家の皆様へ

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
2022年3月期は、新型コロナウイルス感染症による各国間の移動制限、物流の混乱、原材料価格の高騰や半導体不足が顕在化した不透明な事業環境となりました。当社は中期経営計画「Next 50 Innovation 2nd」に掲げております基本方針のもと、2022年3月期の数値目標の達成に向け全社一丸となって進めた結果、売上高が前年同期比14.5%増、純利益は同35.3%増と順調なスタートを切り、年間配当は7円増配の57円と、12期連続の増配となりました。中期経営計画は初年度の業績好調を受け、数値目標を上方修正しました。

中期経営計画の基本方針は、「コア事業の強化」と「ESG(環境、社会、ガバナンス)視点での経営基盤の構築」です。「コア事業の強化」は、成長し続ける移動通信システムの基地局やデータセンター、電気自動車(EV)向けの半導体パッケージ基板用薬品の開発力強化、環境負荷低減やめっき工程数を少なくする薬品の開発を加速しています。「ESG視点での経営基盤の構築」は、CO2排出量削減目標の達成に向けた、生産拠点への太陽光パネルの増設、総合研究所の高効率設備への変更も着々と進めています。最優先課題の人材育成では、グローバルな対応力向上のための短期海外研修制度をスタートさせ、OJT(On the Job Training)の強化にも力を入れています。

2023年3月期も、2月に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻が為替の円安、物価の上昇を加速させ、さらに中国上海市のロックダウンによる経済の停滞など、引き続き予断を許さない事業環境であります。当社はこのような環境下でも中期経営計画のモニタリングを確実に行い、業績向上を目指します。持続可能性・カーボンニュートラルをキーワードに、グローバル企業として自動車、プリント基板、電子部品、半導体などの産業の成長を支え、企業価値・株式価値の向上に努めてまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長兼CEO 木村 昌志