ビジネスレビュー

事業活動とサステナビリティ

JCUグループは1968年4月に設立以来、装飾・防錆めっき技術から発展した
さまざまな表面処理技術の提供を中心に、自動車、エレクトロニクスなどの産業の成長を支えてきました。
当社は長期的に目指すべき姿を「持続可能な成長を続けるグローバル企業」とし、
事業をESG、SDGsに結び付けて経営する企業、どの国でも生き残ることができる企業を目指します。
表面処理技術の総合メーカーとしてお客様の多様な要求に応えるべく、たゆまぬ努力を継続してまいります。

薬品事業の概要と戦略

薬品事業では、国内および海外市場において表面処理薬品の開発・製造・販売、関連資材の販売を行っています。薬品における研究開発活動は「環境、コスト、健康を意識した研究開発」、「競合他社を凌駕する研究開発」を戦略としております。

販売活動に関しては、自動車部品向け薬品、およびプリント基板向け薬品を中心に海外拡販を進めてきた結果、薬品事業の海外売上高比率は8割近くまで成長を遂げました。今後も持続可能な成長を続けるため、グローバル販売戦略を推進し、組織的、効率的な販売活動を行ってまいります。

また生産においては、日本のマザー工場をはじめ海外は5ヵ国に自社生産工場があり、グローバルで高品質な製品を安定供給する体制を確立しております。世界中どの地域でも同じ品質、サービスを提供しながら、グループ間で連携した開発戦略、生産戦略、価格戦略、および広報戦略を組み込んだ施策で売上の向上を目指します。

装飾・機能分野

装飾・機能分野では、主に自動車部品や水栓金具などに使用される薬品を製造・販売しています。

この分野においての薬品需要は、長期的には緩やかに増加するものと予想されます。電気自動車の普及など環境保全に向けた取り組みが進むにつれ、めっき薬品も環境に対応した製品は欠かせません。

当社では環境配慮型製品として6価クロムなどの環境規制化学物質を使用しないプロセスや、デザインの多様化に対して意匠めっきのバリエーションを展開するプロセスを開発しており、早期の市場投入を目指してまいります。

シャワーヘッド 水栓金具 建築部品 自動車部品(外装) 自動車(最終製品)

電子分野

電子分野では、スマートフォン、PC、タブレット、サーバーなどの用途を中心とした、高密度プリント基板、および半導体パッケージ基板向けなどに使用される薬品を製造・販売しています。「ビアフィリング硫酸銅めっきプロセス」「微細配線形成用エッチングプロセス」などの主力製品に加え、お客様の生産工程を短縮するプロセスの開発など、当社製品を使用することによりサプライチェーン全体で環境負荷を削減できる技術の開発も進めております。

今後に向けては、自動車の自動運転や生成AIの台頭により高度化する要求技術に適応した製品開発に取り組み、持続可能な社会への貢献を進めてまいります。

半導体ウエハ 半導体パッケージ基板 電子部品 ノートパソコン スマートフォン

装置事業の概要と戦略

装置事業では、設計から製造、販売まで手掛けており、国内外問わず販売しています。完成度の高い全自動表面処理装置として、自動車業界をはじめ電子関連業界など、あらゆる分野で採用されています。

当社設立以来の考え方である「装置と薬品の一体販売」に基づき、薬品の研究開発に装置部門が参画することで、薬品だけでは達成できない技術的課題を装置機構の側面から検証し、薬品性能を最大限に引き出す差別化された装置の開発、販売を推進しております。

めっき装置の他、薬品との親和性が高い、プラズマ技術を用いたプリント基板のエッチングおよび洗浄装置など、高密度化製造技術に対応した装置の販売も行っています。

プログラムタイプ全自動表面処理装置 プラズマ表面処理装置 自動分析管理装置