株式会社JCU

経営者メッセージ

規制改革が本格始動か

2020年は、近年では類を見ない新型コロナウィルス感染症の蔓延により、ITなど一部業種を除いて各企業は大きなダメージを受けました。中でも人の移動自粛の要請により外食や旅行に出かける人が激減し、飲食業や観光産業、サービス業は記録的な打撃を受け、その後政府も補助金を用意して景気の下支えを目的に支援をしましたが、まだまだ効果が十分とは言えません。発表される企業の業績も軒並み前年を大きく割り込み、赤字決算の会社も相当数新聞紙上を賑わしました。個人のライフスタイルにも影響を及ぼし、文化やスポーツなどの楽しみ方に大きな変化が生まれております。今後はニューノーマルとして定着すると思います。

 

米国では大統領選挙が実施され、民主党候補が政権を奪取しました。(執筆時点では投票結果に対し、法廷闘争に持ち込む可能性が残っています)。ただ共和党と民主党のどちらの候補が勝利しても、中国との関係は変わらないと言われております。

米中の貿易摩擦が今なお継続し、安全保障の情報管理面での警戒から中国企業が米国から締め出され、その企業への部品供給も厳しい規制がかかりました。中国のランドパワー(大陸国家)からシーパワー(海洋国家)への戦略変更がいよいよ先鋭化し、それを阻止するために米国が急先鋒となって友好国と協力し、中国包囲網を築こうとしています。自由と民主主義を価値とする西側諸国と中国との溝が深まっていくという時代に、日本の立ち位置は地政学上難しい判断を求められることになります。また中国との関係のみならず、各国が自国の利益を優先し、協調意識が薄らいでいる時代は、近年ではなかったのではないでしょうか。

 

日本の政治においても、新型コロナウイルス感染症の終息が見極められない状況下で安倍前総理の持病が再発し、苦渋の決断により菅総理(前官房長官)にバトンを委ねられ、まさに大乱世下の政権交代になりました。世界的にも混乱した中での菅政権の船出となったわけですが、かつて自民党の金丸元副総裁が竹下七奉行といわれた実力者に対し「平時の羽田(孜)、乱世の小沢(一郎)、大乱世の梶山(静六)」と表現したことがありましたが、菅総理の政治の恩師であった梶山元大臣の評価のごとく「大乱世の菅」が誕生したのは、単なる偶然なのでしょうか。

安倍前総理が7年以上の歳月をかけて取り組んできた「金融緩和政策」と「財政政策」により、極度の円高の解消と株価の上昇が実現し、企業業績も向上して景気も上昇しましたが、最後の成長戦略が具体化しないままコロナ禍に襲われ、菅内閣に引き継がれました。菅総理は就任後1か月の内に具体的な課題を挙げ、安倍政治の集大成と言わんばかりの改革に取り組む姿勢を明確に打ち出しました。安倍政権がやり残した仕事をやり抜くことができれば、日本も再び元気を取り戻すことができると期待しています。

 

 今年は「Withコロナ」、できれば「Afterコロナ」の下で経済回復、人の往来も正常化し東京五輪を成功させ、新しい生活様式を確立させ、少子高齢化でも豊かな社会を実現させるための第一歩になればと願っております。

あまりにもアナログ社会に浸ってきた日本もデジタル社会に舵を切り、生産性向上を具体化するためにDX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組む姿勢が明確化し、AIやIoTと相まって大きなうねりに繋がれば、長く続いたデフレ社会から真の脱却ができるのではないでしょうか。コロナ禍という危機を糧にして、長年抱えてきた大きな課題を「大乱世の菅」が克服してくれればと願い、応援したいと思います。

 

当社におきましても、コロナ後を見据え次期中期経営計画を策定中です。事業の成長戦略は当然として、「ESG」「SDGs」への取り組みも具体的に織り込む予定にしており、国際社会の一員としての責任を意識した経営を目指しております。

皆様には、本年も昨年以上にご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

代表取締役 小澤 惠二