株式会社JCU

経営者メッセージ

「一期一会」を大事に、しっかりした会社にしよう

「一期一会」という諺があります。元は千利休の言葉とされ、茶の湯用語集(表千家不審菴)には「茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味する」とあります。会社も同じで、ステークホルダー(株主、従業員、お客様等)の方々に支えられています。「一期一会」を大事にしなければ、目標達成はおぼつかないでしょう。当社の小澤惠二代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)は、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」という考え方を大事にしています。「一期一会」が「三方よし」につながると信じています。

 

これまでの人生において、何度も「一期一会」に支えられ、困難を乗り越えることができました。私は大学で工業化学工学を専攻し、1980年4月に荏原電産に入社しました。 当時、荏原電産は、電気事業を主体とする会社であり、化学専攻の学生を募集したのは、たまたまでした。米国の提携企業から技術提供を受けて、プリント回路基板に使われる薬品の製造・販売に乗り出そうと考えていたためです。この事業は、当時の荏原電産では新規事業であったがゆえに、会社の中に知見もなく、情報収集から始まり全て一から作り上げて行く必要がありました。

 

この薬品の製造・販売事業は2010年4月、荏原電産からJCU(当時:荏原ユージライト)に事業譲渡することになり、事業部長だった私は、部員30数人とともに当社に入社しました。当社はめっき(つけるほう)主体、荏原電産はエッチング(剝がすほう)主体なので、当社に足りない部分を担うことになりました。

 

当社で最初に取り組んだことは、海外を含む荏原電産の代理店を整理し、お客様を引き継ぐことでした。その後、同年8月にJCUタイ現地法人の副社長として、タイ駐在を命じられました。当時、荏原電産のお客様がタイにいたこともあり、戦略上、自動車部品のプラスチックめっき向けに加えて、電子分野を強化せよという意味だったのでしょう。タイには5年9カ月いて、2016年4月に経営戦略室長として日本に帰任しました。

 

思い返せば、荏原電産では自分たちで規則や5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)活動、業務フローを作ってきました。「まず、やってみよう!」のパイオニア精神で、多くの方に教えていただき、現場で学んできました。当時、プリント回路基板に関する書物もなく、情報収集すら難しかった時代に自分だけでは何もできず、出会いこそが財産でした。まさに「一期一会」です。

 

経営戦略室長として、この2年間、会社のあるべき姿を常に考え、2017年9月には「Next 50 Innovation」の副題を付けて3カ年の中期経営計画をまとめました。企業の透明性を高めることを狙いに、人事改革、品質保証体制、コンプライアンス、ESG(環境、社会、ガバナンス)、危機管理にも力を注いできました。「悪い話こそ、すぐにトップに上げる」風土を確固たるものにしていきたいと考えております。今後の課題は新技術・新製品の早期市場投入、法令順守、一層の品質保証体制、人事制度改革、購買コストの低減、購買プロセスの構築、知的財産などです。中期経営計画のテーマである「成長の持続」に向け、みんなが「一期一会」を大事にして、しっかりした会社を築いていきたいと考えております。

 

 

 

代表取締役社長兼COO 木村 昌志