テクニカルレポート

深圳現地法人設立10周年にあたり

その他

JCU(深圳)貿易有限公司 総経理 工学博士 萩原 秀樹 Hideki HAGIWARA

今年、深圳現地法人は設立から無事に10年を迎えることができました。これも偏に、皆様からのご支援のおかげでございます。この場を借りまして、厚く御礼申し上げます。
 
昨年はじめから本格的になっています中米貿易摩擦ですが、現在もその真っ只中にあります。この影響もあり昨年上半期のお客様各社の稼動率は低調な推移をしていました。しかし、下半期に入った7月頃から回復傾向となっています。さらに、東京オリンピックが開催される今年2020年は、5G(第5世代移動通信システム)に対応する基地局のアンテナやサーバー、スマートフォン端末や各種電子デバイスに至るまで、今まで以上に多くのプリント基板の需要が見込まれています。これに伴い、当社薬品も需要増加を期待してります。
 
さて、現在の深圳現地法人についてご説明させていただきます。当社はJCUグループで8番目の海外法人で、2009年1月に広東省深圳市宝安区に設立されました。その後、2011年7月には江蘇省蘇州市吴中区に蘇州支店、そして2015年4月には重慶市渝中区に重慶支店を開設し、現在3拠点から中国全土のお客様をカバーする体制で活動を行っております。
 
また、製品の高品質、短納期、安定供給、低コストなどを実現するために、江蘇省昆山市と広東省広州市では現地のパートナー企業と協力し、現生産を行っております。さらに、2020年には湖北省仙桃市高新区に、中国大陸で初となるJCUグループによる自社工場が完成し、更なる現地生産品の増量と、品質向上および短納期化を図って参ります。
 
主要な業務としては、電子機器に用いられるプリント基板用のめっき薬品(金属をつける作用)とエッチング薬品(金属を剥がす作用)の販売、およびめっき工場でのカスタマーサポート、そして定期分析による品質管理サポートを行っております。
 
昨今、スマートフォンに代表される高性能な電子機器のプリント基板には、「微細化」と「高密度化」の要求が高まっています。当社では、これまでの金属をつける「めっき」だけでなく、その前後に金属や残渣物を剥がす又は除去する「エッチング」、更には多機能効果を持つ「プラズマ」といった工程を併用し、お客様からの高い性能要求にも対応しております。
 
「めっき」および「エッチング」その他、プリント基板に関連する表面処理にて、何かお困りの事がございましたら、当社へご用命をいただければ幸いです。是非とも、よろしくお願い申し上げます。
(中国内での装飾向け表面処理用薬品および装置、また関連資材につきましては、当社HPに記載しております上海現地法人へお問い合わせください。)

深圳での展示会:HKPCA Showの様子
深圳中心都市:福田の様子