社外取締役インタビュー
社外取締役の方々3人に、取締役会の多様性・議案、中期経営計画「JCU VISION 2035 ―1st stage―」の進捗と課題、企業価値向上に向けた貢献などを伺いました。
出席者 : 山本眞弓、板垣昌幸、二瓶晴郷
今後の課題は、女性の社内取締役や外国人取締役の登用
まず、取締役会の多様性と議案について、ご意見をお願いします。
山本 JCUの取締役会では、多角的な視点での議論が活発に行われていると認識しています。しかし、社内取締役に女性が入っていないことは課題と考えています。議案に関しては、執行側が考えている会社の大きな方向性をもっと直接、議題にできれば、社外取締役としての役目を果たせる余地がさらにあると思います。
二瓶 取締役会の審議は十分かつ適切に行われています。一方、私も山本さんと同様に、社内取締役の女性比率や外国人の登用が課題だと認識しています。時間をかけて議論を重ね、改善を図っていけばいいでしょう。
板垣 全体として、社内取締役のバランス、社外取締役の多様性は確保されていると見ています。理想を言えば、当社の競争力の源泉のひとつである表面処理技術について、深い専門性を持つ人材が社内取締役にさらに加わることで、技術戦略と経営戦略の連動がより強化され、意思決定の質がより高まると期待しています。
中期経営計画は順調に進捗、2026年稼働の熊本事業所に大きな期待
中期経営計画「JCU VISION 2035 ―1st stage―」の進捗についてはいかがでしょうか?
板垣 技術的な観点で意見を述べると、順調に進捗していると考えます。コア技術であるプリント基板用の硫酸銅めっき薬品およびエッチング薬品を次世代半導体の表面処理技術に発展させ、「TIPHARES®」シリーズとして展開を始めました。2026年には熊本事業所の稼働に伴い、半導体の製造工程に必要な表面処理薬品の開発が加速します。
二瓶 私も同感です。業績は概ね順調に推移しています。中期経営計画に掲げた半導体パッケージ基板や半導体アドバンスドパッケージの分野でのポジション確保が極めて重要であり、熊本事業所や海外現地法人の工場の新設、研究開発分野での重点投資などの施策を着々と実行に移しています。中期経営計画期間中の総投資額は想定を上回る見通しとなっていますが、必要な投資に対する適切な意思決定ができるよう、社外取締役の立場から議論を交わしています。
山本 長期ビジョン「JCU VISION 2035」を達成するためには研究開発のさらなる加速が不可欠だと考えています。熊本事業所と総合研究所との2拠点体制が実現することで、技術開発のスピードと深さが増し、持続的な成長に向けて飛躍することを期待しています。
人材の確保・活用が課題
中期経営計画達成に向けての課題を挙げてください。
二瓶 電子分野でのマーケット需要の変化に対応できるよう、DX推進による省力化を通じた人材活用、人材教育の加速、優秀な人材の確保、研究機関との共同研究など、着実な施策の実行が求められます。
山本 人的資本の充実が最も重要な課題と感じています。人材の確保・活用の最適解を見いだし、持続的な成長につなげるため、継続して議論を行っていきます。
JCUに対する期待は?
板垣 表面処理技術を世界に普及させることにより、先進の半導体アドバンスドパッケージによるAI技術や通信技術などを多くの人々が利用できるようになるでしょう。SDGsの中の「産業と技術革新の基盤をつくろう」「人や国の不平等をなくそう」への貢献につながります。
山本 積極的な投資を行って研究開発型企業としての技術を磨き、競合他社に負けない力を付けていってほしいです。
二瓶 JCUの製品は半導体の後工程において重要なポジションを確立できる可能性があります。着実な進捗と、加速度的な発展を期待しています。
多様な経歴をいかし、企業価値向上に向けて貢献
企業価値向上に向けて、どのように貢献したいと考えていますか?
二瓶 金融や資本市場、企業経営に関与してきた経験・知見によって貢献したいと考えています。具体的には成長戦略策定、金融マーケットにおけるアドバイス、資本市場との適切な対話などが挙げられます。
山本 弁護士として「ソト」の視点を「空気を読まずに」発言することで、もともとあるであろうJCUの企業風土、いわば村の論理を振り返っていただき、成長につなげることができればうれしいです。
板垣 学者としてのバックグラウンドをいかして、総合研究所における産学連携の強化など、新技術創成に関する手助けをしたいです。グローバル化に伴い技術者・研究者の博士(ドクター)学位の取得率も技術レベルの判断基準とされてきます。多くの社員が博士学位を取得できるようアドバイスを行いたいです。
安定した経営・ガバナンス体制で次世代技術を社会へ
最後に株主・投資家の皆様へのメッセージを。
山本 JCUはとても真面目で良い会社です。取締役・執行役員間の風通しも良く、組織としてまとまっています。ガバナンス体制においても、変化する社会やリスクへの対応などを継続的に進めています。一層の改善・向上を目指し、議論を重ねていきます。
二瓶 安定した経営体制・ガバナンス体制の下、株主還元や長期にわたる業績拡大もあり、JCUに対する期待は大きいと考えます。今後も分かりやすく詳細な情報開示に向けたアドバイスに努めていきます。
板垣 才能と夢を持つ技術者・研究者が次世代の技術を開発しながら、次の機会をうかがっています。近未来にそれらのシーズが日の目を見ることになるでしょう。ご期待ください。