株式会社JCU

JCUテクニカルレポート バックナンバー一覧

ガラス上ダイレクトめっきプロセス & 新規ノーシアン金めっきプロセス MOA-nano & RSG

総合研究所
エレクトロニクス技術開発2部貴金属・デバイスめっき技術課
コルドニエ クリス  Christopher CORDONIER※ / 馬 恒怡  Hengyi MA / 陳 建雄  Chienhsiung CHEN / 佐藤 麻里  Mari SATO / ※関東学院大学 材料・表面工学研究所 客員研究員

MOA-nano

シリコンが高く、面積使用率(フットプリント)が少なく、半導体の低価格化が厳しい。近年熱情的に研究されてきている一つの戦略は半導体実装に使用するインターポーザー(図1)はシリコン→ガラス材に代替する技術。ガラスは安い、大面積で加工可(可能なフットプリントが大きい)、表面平滑度が高い、高絶縁性、低誘電率、シリコンと近いCTE値を持つ為、シリコンの代替として有利な点を示す。


この技術の要求に応じて、図2に示すめっき法の開発を実施している。まずは、安価なガラス材にするとプロセスも安価化する必要があり、スパッタでの銅シード層形成を真空を使用せず無電解めっきで形成するように変える。この技術ではガラス-金属の密着を得る為に厚み数十nm金属酸化物ナノアンカー層をガラスに形成し、無電解めっきで導電層(シード層)を形成する。形成される金属酸化物ナノアンカー層が平滑な表面を持ち且つガラスの性質と近いため、ガラスの特性が犠牲にならない。金属酸化物ナノアンカー層が無電解めっきの触媒(Pd)を選択的吸着し、複雑な形状(高いアスペクト比貫通VIA、マイクロVIA等)でもコーティングされる領域に無電解めっきが析出する。



当社が得意とされているVIA充填用電解銅めっき薬品で高アスペクトな貫通VIAでも充填可能(図3)。この組み合わせで未来の半導体実装に挑戦します。

RSG(Rare Synthesis Gold)

一番広く使用されている金めっき浴にはシアンが含まれている。シアンは人体に対して猛毒以外に、半導体製造ではフォトレジストを劣化させる問題もある。現在最も検討されているノーシアン金浴は亜硫酸金の浴。亜硫酸金はシアン金と比較し毒性が低く、フォトレジストへの劣化が少ないが、安定も低いという問題が知られている。新しい金めっきに使われる代表的の一価金錯体「RSG2」浴には通常使われるシアンやタリウムが全く含まれない。全成分は医薬品原薬、ビタミン剤、食品添加物等で構成されている。
RSG2錯体の安定性について、表1に示すようにシアン金ほど安定されないが、イオン化電位は亜硫酸金とシアン金の間でもあり、亜硫酸金よりも安定でネガティブ電位である。RSG2の使用可pH範囲は3.5-14、最も広い。


RSG2は電解金、置換金、自己触媒性無電解金めっき浴に使用可と確認されている。MOA-nanoプロセスとRSG自己触媒性無電解金めっきの組み合わせでガラス上に形成されたダイレクト金めっきパターンを図4に示す。TEMの断面像では金めっきが厚み50nm金属酸化物ナノアンカー層に浸透されている状態が確認できる。


現在は、製品化に向かって、RSG2の電解ソフト金めっきとENIG置換金めっきプロセスを開発している。
「安定性に優れた新しいノーシアン金めっき」は環境保全に役立つ事はもちろんの事、新たな市場を開拓できるプロセスであると期待しています。
(本文は、筆者の執筆内容をそのまま反映しています。)

一番広く使用されている金めっき浴にはシアンが含まれている。シアンは人体に対して猛毒以外に、半導体製造ではフォトレジストを劣化させる問題もある。現在最も検討されているノーシアン金浴は亜硫酸金の浴。亜硫酸金はシアン金と比較し毒性が低く、フォトレジストへの劣化が少ないが、安定も低いという問題が知られている。新しい金めっきに使われる代表的の一価金錯体「RSG2」浴には通常使われるシアンやタリウムが全く含まれない。全成分は医薬品原薬、ビタミン剤、食品添加物等で構成されている。
RSG2錯体の安定性について、表1に示すようにシアン金ほど安定されないが、イオン化電位は亜硫酸金とシアン金の間でもあり、亜硫酸金よりも安定でネガティブ電位である。RSG2の使用可pH範囲は3.5-14、最も広い。


RSG2は電解金、置換金、自己触媒性無電解金めっき浴に使用可と確認されている。MOA-nanoプロセスとRSG自己触媒性無電解金めっきの組み合わせでガラス上に形成されたダイレクト金めっきパターンを図4に示す。TEMの断面像では金めっきが厚み50nm金属酸化物ナノアンカー層に浸透されている状態が確認できる。


現在は、製品化に向かって、RSG2の電解ソフト金めっきとENIG置換金めっきプロセスを開発している。
「安定性に優れた新しいノーシアン金めっき」は環境保全に役立つ事はもちろんの事、新たな市場を開拓できるプロセスであると期待しています。
(本文は、筆者の執筆内容をそのまま反映しています。)

その他記事

JCUテクニカルレポート 95号 2014年1月