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金属表面上に直接処理可能なハイブリット型ナノコーティングプロセス

新規事業本部
コーティング&太陽光発電営業部
三木 明夫Akio MIKI / 下田 勝巳Katsumi SHIMODA

 

総合研究所
新事業技術統括部
コーティング技術2課
西川 賢一Kenichi NISHIKAWA

はじめに

前回、技報(Vol.89)にて、締結部品用のナノコーティング技術を紹介した。今回は、各種金属(Mg、Al、SUS)表面上に直接処理が可能で、金属感のある多色外観が可能なハイブリットタイプのコーティングプロセス(JN5800シリーズ)を紹介する。
本技術は、パソコン、携帯電話といった電子機器やアルミサッシ、装飾部品用として開発されたプロセスであり、特に従来型の着色塗装で実現出来なかった薬品の一液化や工程の短縮化を実現した低コストタイプのプロセスである。

特長

1)工程:直接Mg、Al、SUSなどの金属表面に処理が可能である。
2)外観:薄膜なため、光沢感のある鮮やかな金属感のある色調が得られる。また、各種色調への対応も可能である。
3)性能:密着性が高く、耐食性の高い皮膜が得られる。また、硬度を任意に調整できる。

1)工程:直接Mg、Al、SUSなどの金属表面に処理が可能である。
2)外観:薄膜なため、光沢感のある鮮やかな金属感のある色調が得られる。また、各種色調への対応も可能である。
3)性能:密着性が高く、耐食性の高い皮膜が得られる。また、硬度を任意に調整できる。

処理工程

下塗りが必要なく陽極酸化処理に比べ、工程の短縮と工程の管理工数を削減することができる。(図1)

下塗りが必要なく陽極酸化処理に比べ、工程の短縮と工程の管理工数を削減することができる。(図1)

外観

薄膜(1コート、8±2μm)なため、下地金属の光沢を生かした外観が得られる。また、ヘアラインなどの素材の質感を損ねること無く色調を表現できる。(図2、図3)

薄膜(1コート、8±2μm)なため、下地金属の光沢を生かした外観が得られる。また、ヘアラインなどの素材の質感を損ねること無く色調を表現できる。(図2、図3)

諸性能評価

以下に皮膜特性を示す。

以下に皮膜特性を示す。

耐食性評価

化成処理や仕上げ処理を行なわなくても、従来塗装に比べ、耐食性を向上させることができる。Al、SUS、Mg材の耐食性を以下に示す。(図5、図6)


化成処理や仕上げ処理を行なわなくても、従来塗装に比べ、耐食性を向上させることができる。Al、SUS、Mg材の耐食性を以下に示す。(図5、図6)


おわりに

本プロセスは下地金属の光沢を生かした金属外観と色調のバリエーションを持つ従来にないプロセスであり、高い耐食性能や高い密着性能も得られることから、各種業界から多くの引き合いを受けております。また、今後、乾燥温度の低温化や皮膜の特性の調整(導通性)などについても検討を進めてまいります。
※本文内容は中国表面処理の専門誌に掲載され、SF CHINA 2012にて講演を行いました。

その他記事

JCUテクニカルレポート 93号 2013年1月