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総合研究所解析センター 解析事例のご紹介

総合研究所 解析センター
戸田 久之 Hisayuki TODA
清野 正三 Shozo SEINO

はじめに

解析センターは、中央研究所(現総合研究所)に分析・解析を専門に行う組織として2006年4月に発足した。「高度な解析技術で製品開発、問題解決に貢献する」を基本理念とし、研究開発部門やお客様の問題解決の要請に答えるべく、分析技術や物性解析による技術支援を行っている。

解析センターの業務概要

解析センターで取り扱う分析試料はめっき薬品、めっき製品またカラーリング、プラズマ装置による表面処理製品などであり、目的に応じて表面分析、無機分析、有機分析が行われる。表面処理事業の拡大、研究開発の高度化さらに顧客の要求が高い水準にあるため、試料の前処理技術を含めた解析技術の高さが年々求められている。またこれに対応すべく適切な性能を有する分析装置の導入も計画的に図っている。なお当社の分析装置で対応し切れない場合は、公的機関、分析会社に依頼し、測定を行っている。



解析センターが行っている分析対象と分析・解析手法の概要を下表にまとめ、紹介する。
現場で稼働するめっき液の成分濃度は変動する。その要因は様々である。解析センターでは、めっき液管理のためにめっき液構成成分の分析が定期的に行われ、お客様に報告している。手法は、主に手分析による各種の滴定法である。めっき薬品には高度化、複雑化されたものがあり、その場合は表に示した機器分析法を用いることが多い。

解析センターで取り扱う分析試料はめっき薬品、めっき製品またカラーリング、プラズマ装置による表面処理製品などであり、目的に応じて表面分析、無機分析、有機分析が行われる。表面処理事業の拡大、研究開発の高度化さらに顧客の要求が高い水準にあるため、試料の前処理技術を含めた解析技術の高さが年々求められている。またこれに対応すべく適切な性能を有する分析装置の導入も計画的に図っている。なお当社の分析装置で対応し切れない場合は、公的機関、分析会社に依頼し、測定を行っている。



解析センターが行っている分析対象と分析・解析手法の概要を下表にまとめ、紹介する。
現場で稼働するめっき液の成分濃度は変動する。その要因は様々である。解析センターでは、めっき液管理のためにめっき液構成成分の分析が定期的に行われ、お客様に報告している。手法は、主に手分析による各種の滴定法である。めっき薬品には高度化、複雑化されたものがあり、その場合は表に示した機器分析法を用いることが多い。

表面分析の例

当社では従来からのめっきプロセスに加え、スパッタによる成膜プロセスやプラズマ装置などの事業展開をはじめている。 これらの分野においては、サブミクロンオーダーの薄膜観察やごく表面の組成分析が必要不可欠で、その一例を次に示す。
(1)薄膜の断面構造観察例
図1に7層に積層されたスパッタ膜の断面SEM像を示す。このスパッタ膜は各層の組成、厚みを制御することで様々な色調の膜を作成できる。層によっては数nmの厚みしかなく、このような薄膜断面を観察するためには断面加工の手法と、その加工面を高分解で能観察する手法が必要となる。本例ではFIB(収束イオンビーム装置)で断面を加工し、最新型の低加速FE-SEM(フィールドエミッション型走査電子顕微鏡)で観察をおこなっている。

図1 多層スパッタ膜の断面SEM像

(2)表面汚染物の分析例
電子デバイスの高密度化により、基材表面の数原子層程度のわずかな汚染も、密着強度などに悪影響を及ぼすことがある。これらの汚染を除去する方法としてプラズマ装置が注目をあびている。一例として図2に金属上の有機シリコーン汚染物のプラズマ処理による除去効果をGD-OESで確認した結果を示す。いずれの処理条件もシリコーン由来のSiのピークは減少しているが、適正条件の条件CではSiのピークがほとんど消失していることが確認できる。

図2 GD-OESによる金属上有機シリコーン汚染物の除去効果確認

当社では従来からのめっきプロセスに加え、スパッタによる成膜プロセスやプラズマ装置などの事業展開をはじめている。 これらの分野においては、サブミクロンオーダーの薄膜観察やごく表面の組成分析が必要不可欠で、その一例を次に示す。
(1)薄膜の断面構造観察例
図1に7層に積層されたスパッタ膜の断面SEM像を示す。このスパッタ膜は各層の組成、厚みを制御することで様々な色調の膜を作成できる。層によっては数nmの厚みしかなく、このような薄膜断面を観察するためには断面加工の手法と、その加工面を高分解で能観察する手法が必要となる。本例ではFIB(収束イオンビーム装置)で断面を加工し、最新型の低加速FE-SEM(フィールドエミッション型走査電子顕微鏡)で観察をおこなっている。

図1 多層スパッタ膜の断面SEM像

(2)表面汚染物の分析例
電子デバイスの高密度化により、基材表面の数原子層程度のわずかな汚染も、密着強度などに悪影響を及ぼすことがある。これらの汚染を除去する方法としてプラズマ装置が注目をあびている。一例として図2に金属上の有機シリコーン汚染物のプラズマ処理による除去効果をGD-OESで確認した結果を示す。いずれの処理条件もシリコーン由来のSiのピークは減少しているが、適正条件の条件CではSiのピークがほとんど消失していることが確認できる。

図2 GD-OESによる金属上有機シリコーン汚染物の除去効果確認

おわりに

解析センターでは表面処理薬品やその製品開発に係わる表面分析、無機分析、有機分析、まためっき液管理のため構成成分の分析が行われ、カバーする分野は広い。業務効率は確実に向上しているものの、業務に必要とする分析装置は高額であり、問題解決にはそれなりに時間を要している。今後も経験を積み、知識を増やしながらお客様や開発部門の問題解決の期待に応えていきたい。

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JCUテクニカルレポート 89号 2011年1月