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プラズマ処理の効果とその応用

新事業営業推進部
佐波 正浩 Masahiro SAWA

はじめに

プリント配線板の高密度化に伴い、スルーホール及びBVHの 小径化や、配線の微細化が要求されている。しかし、小径化、 微細化に伴ってボイド不良やめっき密着性不良等が問題視されて いる。このようなトラブルに対してプラズマ処理を施すことで、 ぬれ性やめっき析出性を改善し、これらのトラブルを解決することが 可能となる。
ここではプラズマ処理によるぬれ性への効果及びめっき析出性 について述べる。

ぬれ性試験

各種素材における、プラズマ処理によるぬれ性への効果を確認 した。試験結果を表1に示す。各種基材に対しプラズマ処理を 行ったが、いずれも水との接触角は5deg.付近まで大きく減少 することを確認した。本試験結果より低圧プラズマ処理により ぬれ性が向上し、薬液処理における液回り不足による不良を 少なくすることができる。
また、今回は樹脂素材のみの結果となっているが、金属表面 についても同等のぬれ性を確認しており、樹脂同様薬液処理時 の有効性に期待できる。

表1 プラズマ処理前後の接触角変化

各種素材における、プラズマ処理によるぬれ性への効果を確認 した。試験結果を表1に示す。各種基材に対しプラズマ処理を 行ったが、いずれも水との接触角は5deg.付近まで大きく減少 することを確認した。本試験結果より低圧プラズマ処理により ぬれ性が向上し、薬液処理における液回り不足による不良を 少なくすることができる。
また、今回は樹脂素材のみの結果となっているが、金属表面 についても同等のぬれ性を確認しており、樹脂同様薬液処理時 の有効性に期待できる。

表1 プラズマ処理前後の接触角変化

めっき析出性試験

パターン基板におけるプラズマ処理の有用性について評価を 行った。試験方法として、プラズマ処理を行なった基板と処理 しなかった基板をめっきし、めっき前のレジストの状態とめっき後 の配線の状態を比較した。処理条件を表2に示す。

表2 無電解ニッケルめっき条件

評価の結果、プラズマ処理を行わなかった基板はドライフィ ルム裾部に顕著なレジスト残渣が確認され、まためっきの析出も 不均一なものであった。これに対し、プラズマ処理を施した基板 ではレジスト残渣は除去され、配線欠陥のないきれいな配線が できている。
試験結果を表3に示す。

表3 プラズマ処理前後の裾部観察とめっき析出性

また、エッチングを目的としたプラズマ処理にはもう一つの 大きな利点がある。それは、エッチング速度の制御である。一般 的にウェットエッチング処理ではエッチング速度の制御は困難で あるとされており、これに対しプラズマ処理では、残渣厚などを 予め予測できる場合にはそれに見合った最小エッチング量での 処理が可能となる。微細配線において、エッチング量の制御は 非常に重要な要素であり、これらの面からもプラズマ処理が 有効な手段であることが分かる。

パターン基板におけるプラズマ処理の有用性について評価を 行った。試験方法として、プラズマ処理を行なった基板と処理 しなかった基板をめっきし、めっき前のレジストの状態とめっき後 の配線の状態を比較した。処理条件を表2に示す。

表2 無電解ニッケルめっき条件

評価の結果、プラズマ処理を行わなかった基板はドライフィ ルム裾部に顕著なレジスト残渣が確認され、まためっきの析出も 不均一なものであった。これに対し、プラズマ処理を施した基板 ではレジスト残渣は除去され、配線欠陥のないきれいな配線が できている。
試験結果を表3に示す。

表3 プラズマ処理前後の裾部観察とめっき析出性

また、エッチングを目的としたプラズマ処理にはもう一つの 大きな利点がある。それは、エッチング速度の制御である。一般 的にウェットエッチング処理ではエッチング速度の制御は困難で あるとされており、これに対しプラズマ処理では、残渣厚などを 予め予測できる場合にはそれに見合った最小エッチング量での 処理が可能となる。微細配線において、エッチング量の制御は 非常に重要な要素であり、これらの面からもプラズマ処理が 有効な手段であることが分かる。

おわりに

プラズマ処理を施すことで多くの素材に対してぬれ性の向上 を確認した。また、微細配線に対しては残渣除去及び、ぬれ性の 付与を行うことで配線信頼性の向上が期待できる結果が得られ た。このようにプラズマ処理は多くの面で優れた性能を有して おり、これが多数のプロセスに使われている理由である。
また、今後のさらなる電子機器の小型化や高集積化には、 プラズマ処理は必須工程になるものと考えられ、新たなプロセス 開発が盛んに行われている。

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JCUテクニカルレポート 88号 2010年8月