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パッケージ基板・ビルドアップ基板用無電解ニッケル/パラジウム/金めっきプロセス JCU SKYLITE

総合研究所
新製品新市場開発部
高橋 秀臣  Hideomi TAKAHASHI / 後藤 文  Aya GOTO / 林 伸治  Shinji HAYASHI

はじめに

電子部品の小型化、高密度化により、ビルドアップ基板、パッケージ基板の最終表面処理には、リード配線を必要としない、無電解ニッケル/金めっき(以降:無電解Ni/Au)が使われている。近年、ワイヤー、はんだとの接続信頼性を向上させる技術として、無電解パラジウムめっきを用いた、無電解ニッケル/パラジウム/ 金めっき(以降:無電解Ni/Pd/Au)が注目されている。
JCU SKYLITEプロセスは、これらの市場に適応する、無電解Ni/Pd/Au、無電解Ni/Auプロセスである。本報では、無電解Ni/Pd/Auプロセスの性能について紹介する。

無電解Ni/Pd/Auプロセスの特長

1) ワイヤーボンディング性能が優れている。
2) はんだ接合性が優れている。
3) 選択析出性が優れている。
4) めっき浴の安定性が優れている。
5) めっき浴の管理が容易である。
6) ワイヤーボンディング品のコストダウンが可能である。
7) 金めっき時のブラックパッドの発生がない。

1) ワイヤーボンディング性能が優れている。
2) はんだ接合性が優れている。
3) 選択析出性が優れている。
4) めっき浴の安定性が優れている。
5) めっき浴の管理が容易である。
6) ワイヤーボンディング品のコストダウンが可能である。
7) 金めっき時のブラックパッドの発生がない。

工程

表1に標準的なめっき工程を示す。

表1 無電解Ni/Pd/Au工程

●無電解ニッケルめっき液 PB-606
PB-606は、無電解パラジウムめっき、無電解金めっきの下地に適した、りん含有率約8%の皮膜が得られる。 浴安定性に優れ、自動分析管理装置AUTO PRO Cuteにより、容易に液管理ができる。

図2 PB-606めっき時間と析出速度(標準条件)

●無電解パラジウムめっき液 PB-802
PB-802は、自己触媒タイプの無電解パラジウム-りん合金めっき液である。 りん含有率約4%の皮膜が得られる。浴安定性に優れ、管理が容易である。

図3 PB-802めっき時間と析出速度(標準条件)

●無電解金めっき液 PB-1200
PB-1200は、パラジウムめっき用の置換タイプの無電解金めっきである。金めっき厚0.15μm以上の皮膜形成が可能である。 浴安定性に優れた、長寿命のめっき液である。

図4 PB-1200めっき時間と析出速度(標準条件)

表1に標準的なめっき工程を示す。

表1 無電解Ni/Pd/Au工程

●無電解ニッケルめっき液 PB-606
PB-606は、無電解パラジウムめっき、無電解金めっきの下地に適した、りん含有率約8%の皮膜が得られる。 浴安定性に優れ、自動分析管理装置AUTO PRO Cuteにより、容易に液管理ができる。

図2 PB-606めっき時間と析出速度(標準条件)

●無電解パラジウムめっき液 PB-802
PB-802は、自己触媒タイプの無電解パラジウム-りん合金めっき液である。 りん含有率約4%の皮膜が得られる。浴安定性に優れ、管理が容易である。

図3 PB-802めっき時間と析出速度(標準条件)

●無電解金めっき液 PB-1200
PB-1200は、パラジウムめっき用の置換タイプの無電解金めっきである。金めっき厚0.15μm以上の皮膜形成が可能である。 浴安定性に優れた、長寿命のめっき液である。

図4 PB-1200めっき時間と析出速度(標準条件)

ワイヤーボンディング性

無電解Ni(5μm)/Pd(0.1μm)/Au(0.1μm)と、無電解Ni(5μm)/Au(0.5μm)を比較したプル強度の結果を、図5に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、無電解Ni/Auと比較して、同等以上のプル強度が得られる。プル試験後のワイヤー切断箇所を観察 すると、Cの部分(図6)で切断しており、両プロセスに差はない。以上の結果から、無電解Ni/Pd/Auは、無電解Ni/Auと同等以上の性能を有している。さらに、金めっき厚を0.5μmから、0.1 μmと1/5の厚さにでき、コストダウンが可能である。

表2 ワイヤーボンディング条件

無電解Ni(5μm)/Pd(0.1μm)/Au(0.1μm)と、無電解Ni(5μm)/Au(0.5μm)を比較したプル強度の結果を、図5に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、無電解Ni/Auと比較して、同等以上のプル強度が得られる。プル試験後のワイヤー切断箇所を観察 すると、Cの部分(図6)で切断しており、両プロセスに差はない。以上の結果から、無電解Ni/Pd/Auは、無電解Ni/Auと同等以上の性能を有している。さらに、金めっき厚を0.5μmから、0.1 μmと1/5の厚さにでき、コストダウンが可能である。

表2 ワイヤーボンディング条件

はんだ接合性

無電解Ni(5μm)/Pd(0.05μm)/Au(0.05μm)と、無電解Ni(5μm)/Au(0.05μm)を比較したシェア強度の結果を図7に、 シェア試験後のはんだ破壊モードを図8に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、はんだボール実装前に150℃で12h 熱処理をした場合でも、はんだ接合性が低下しない。しかし、 無電解Ni/Auは、実装前に熱処理をすると、シェア強度が低下する。はんだ破壊のモードを観察すると、 無電解Ni/Pd/Auがすべてはんだ間の破壊であるのに対し、無電解Ni/Auはニッケル界面での破壊が発生する。

図7 シェア強度

図8 シェア試験後のはんだ破壊モード

図9 シェア試験後のはんだ破壊モード

無電解Ni(5μm)/Pd(0.05μm)/Au(0.05μm)と、無電解Ni(5μm)/Au(0.05μm)を比較したシェア強度の結果を図7に、 シェア試験後のはんだ破壊モードを図8に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、はんだボール実装前に150℃で12h 熱処理をした場合でも、はんだ接合性が低下しない。しかし、 無電解Ni/Auは、実装前に熱処理をすると、シェア強度が低下する。はんだ破壊のモードを観察すると、 無電解Ni/Pd/Auがすべてはんだ間の破壊であるのに対し、無電解Ni/Auはニッケル界面での破壊が発生する。

図7 シェア強度

図8 シェア試験後のはんだ破壊モード

図9 シェア試験後のはんだ破壊モード

金めっき下地皮膜の表面形態および断面観察

金めっきはく離後の、Pd皮膜、Ni皮膜のSEM像と、FIB断面SIM像を図11に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、パラジウム表面に腐食がないが、無電解Ni/Auは、ニッケル表面に粒界腐食が発生している。また、断面観察でも同様に、無電解Ni/Pd/Auは腐食がないが、無電解Ni/Auには、腐食が発生している。

図11 金めっき下地皮膜の表面形態および断面

金めっきはく離後の、Pd皮膜、Ni皮膜のSEM像と、FIB断面SIM像を図11に示す。
無電解Ni/Pd/Auは、パラジウム表面に腐食がないが、無電解Ni/Auは、ニッケル表面に粒界腐食が発生している。また、断面観察でも同様に、無電解Ni/Pd/Auは腐食がないが、無電解Ni/Auには、腐食が発生している。

図11 金めっき下地皮膜の表面形態および断面

おわりに

CU SKYLITEプロセス無電解Ni/Pd/Auは、ワイヤー、はんだとの接続信頼性が優れている。また、ボンディング用途の金めっき厚を薄くでき、コストダウンが可能である。お客様のニーズに、必ずお応えできるプロセスであり、是非検討していただきたい。

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JCUテクニカルレポート 87号 2010年1月