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低熱膨張率Fe‐Ni合金めっきプロセス INVALLOY

総合研究所
新規技術開発部
堀 真雄 Masao HORI

 

システム開発部
福本 ユリナ Yurina FUKUMOTO

はじめに

インバー合金とは、熱膨張率(熱の変化による歪みの程度)の低い金属である。冶金によるFe-Niインバー合金はFe:64%-Ni:36%組成、熱膨張率は1~2x10-⁶/℃であり単体金属(Fe:11.8x10-6/℃、Ni:12.8x10-⁶/℃)に比べ低くなる。本報では新たに開発した、低熱膨張率を有するFe-Ni合金めっきプロセスINVALLOYについて紹介する。

使用条件

表1、表2にINVALLOYプロセス(以降INVと省略)の浴組成、作業条件を示す。

表1、表2にINVALLOYプロセス(以降INVと省略)の浴組成、作業条件を示す。

性能

1)熱膨張率
① Fe共析率と熱膨張率
INVでFe共析率の異なる皮膜(膜厚10μm)の熱膨張率を図1に示す。皮膜中のFe共析率58%で4.5x10-⁶/℃と最も低い熱膨張率を示した。

② Fe共析率と結晶構造
Fe共析率と結晶構造(XRDにより評価)は図2のようになる。冶金インバー箔とINVのFe共析率58%の皮膜はNi由来の結晶構造、INVのFe共析率64%はNiとFe両方の結晶構造を示した。この結果より、めっき皮膜の熱膨張率が低いのは、Fe共析率60%程度で、Ni由来の結晶構造を有しているという2条件を満足した場合に得られると考えられる。
また、図1で示したINVでの最低熱膨張率がFe共析率58%の時であるのは、皮膜中に含まれる硫黄や炭素の影響によるものと推測される。


2)皮膜応力
Fe共析率の異なる皮膜(10μm)の皮膜応力を図3に示す。皮膜中のFe共析率の増加により応力値も増加した。


3)その他性能

1)熱膨張率
① Fe共析率と熱膨張率
INVでFe共析率の異なる皮膜(膜厚10μm)の熱膨張率を図1に示す。皮膜中のFe共析率58%で4.5x10-⁶/℃と最も低い熱膨張率を示した。

② Fe共析率と結晶構造
Fe共析率と結晶構造(XRDにより評価)は図2のようになる。冶金インバー箔とINVのFe共析率58%の皮膜はNi由来の結晶構造、INVのFe共析率64%はNiとFe両方の結晶構造を示した。この結果より、めっき皮膜の熱膨張率が低いのは、Fe共析率60%程度で、Ni由来の結晶構造を有しているという2条件を満足した場合に得られると考えられる。
また、図1で示したINVでの最低熱膨張率がFe共析率58%の時であるのは、皮膜中に含まれる硫黄や炭素の影響によるものと推測される。


2)皮膜応力
Fe共析率の異なる皮膜(10μm)の皮膜応力を図3に示す。皮膜中のFe共析率の増加により応力値も増加した。


3)その他性能

おわりに

本報で報告した低熱膨張率を有するFe‐Ni合金めっきプロセスINVALLOYは、現在、市場展開中である。

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JCUテクニカルレポート 101号 2017年1月