
私は「新しい事業の柱」をつくる研究開発を担当しています。JCUの事業は大きく分けて2つあり、プリント基板等に使われる電子分野向けめっき薬品の技術開発と自動車部品や水栓金具等に使われる金属外観を付与する装飾・機能分野向けめっき薬品の技術開発の二本柱です。
私の仕事はこの2つとは異なる、新しい技術を開拓することです。「JCUの既存技術をどのように応用できるか」を模索しつつ、市場調査を通じて、企業として参入可能な領域を見極めることも重要な業務のひとつです。
新技術の開発には既存の枠組みを超えた発想が求められます。そのため今進めている方法が本当に正しいのか、別の視点から考えたら新たな可能性を見いだせないだろうか、と多角的に考えることを大切にしています。
新技術の開発はあくまで通過点にすぎません。「新しい技術が会社の事業として成立するのか」という視点を大切にし、市場のニーズを意識しながら研究を進めています。
新技術に限らず、「研究開発」というのは試行錯誤の連続です。一歩進んでは壁にぶつかり、また別の方法を模索して、試作して…という繰り返しで、思いどおりに進まないことが多いです。
だからこそ研究が前進したときは、とても大きなやりがいを感じます。自分で何かやりたいことを見つけさえすれば、それを任せてもらえる恵まれた環境なので、自分の研究を学会で発表することや、その研究が特許出願につながることも珍しくありません。
最先端の技術や発想を得るためのインプットの場として、学会や展示会への参加も会社が後押ししてくれますし、学んだことを生かす場があるからこそ、やりがいの大きな仕事が経験できるのだと思います。
私は就職活動を始める前からJCUを第一志望にしていました。大学時代に表面処理技術の研究をしており、JCUがこの分野で高い技術力を持つ企業であると知り、「ここで働きたい」という強い思いを抱くようになりました。
研究室のOBの多くがJCUで働いていたこと、研究開発拠点が実家から近かったことからも、JCUを身近に感じ、志望度が高まりました。
一方で、表面処理技術で高い評価を獲得している企業であることを知っていた分、最初は自分がここでやっていけるか不安もありました。プロフェッショナル集団というイメージが強かったからです。
しかし、面接や会社訪問を通じて、温かい社風や先輩社員の親しみやすい人柄に触れて、その不安は徐々に軽くなり、入社を決意しました。